自分の会社を知ろう!ゼロから学ぶIR活動、今回は財務諸表について説明します。
はじめに
前回、IR担当者の主な実務を紹介しました。
実務を行う上では自分の会社の状態を良く知っておく必要があります。
会社の状態は「財務諸表」で表されます。今回はざっと概要を説明しましょう。
財務諸表とは
会社の状態を表す書類です。数種類あります。
経理とか財務の人が作成してくれますが、IR担当者は内容を把握しておく必要があります。
株主は穴のあくほど財務諸表を読み込んだ上で質問をされますから、こちらもバッチリ準備しておかないといけないんですね。
とはいっても前知識ゼロからだと厳しいものがあります。
まずは大枠を掴むことが大切、細かいところはあとでもいいです。それではどんな種類の表があるか見てみましょう。
損益計算書
会社の成績表です。
いくら儲けたかが分かります。
英語では”Profit and Loss Statement” 、P/Lと略されます。P/Lはピーエルと読みます。
儲けの算出は以下の通り。
ね、簡単でしょう?
例えばリンゴを100円で仕入れて150円で売ったら、
で50円儲けたということになります。
貸借対照表
会社の健康診断書です。
どのようにお金を調達して、そのお金をどのように運用しているかを表す表です。
英語では”Balance sheet”、B/Sと略されます。B/Sはビーエスと読みます。
「運用」って部分がイメージ湧かないかもしれませんね。今は分からなくても大丈夫。追って説明します。
キャッシュフロー計算書
会社の家計簿です。
C/Fと略します。この表は特に日本語名が無いんですね。
キャッシュ=現金、フロー=流れ、なので直訳すると「お金の流れ」ってとこでしょうか。
会社の現金がいくら増えたか(減ったか)が分かります。算出式は以下の通り。
ん、損益計算書と一緒じゃね?と思ったアナタ。
これが違うんですね・・・こちらも追って説明します。
株主資本等変動計算書
儲けの分け前表です。
会社の事業で出た儲けの分配を表します。主に株主と会社でどう分け合ったか、を表します。株主さんは分け前3割、残りは会社ね~って感じです。
IR担当者にとっては、上記3表より重要度は低いです。
全体を通して
「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュフロー計算書」は財務三表とも呼ばれ、特に重要なものです。
上記に共通するのは、ある時点を表したものです。
成績も健康状態もその時々で変わりますよね?なので定期的に開示する必要があります。
次回
次回はそれぞれの財務諸表についてもう少し深く見ていきましょう。